

音楽を続ける力はどうつける?
小さな「できた!」が、音楽を続ける力になる ある日、レッスンで小さな女の子が涙をこぼしました。 思うように弾けず、何度やっても同じところで止まってしまったのです。 けれど先生が「ここまで弾けたね。今日はこの一小節だけを練習しよう」と声をかけると、少しずつ表情が和らぎ、最後には「できた!」と笑顔になりました。 この「できた」の瞬間こそ、子どもにとって大きな宝物です。 小さな一歩の積み重ねが、やがて“続ける力”へと変わっていきます。 音楽を長く続けられる子どもたちに共通しているのは、特別な才能ではありません。 日々の中で、こうした“小さな成功体験”を積み重ねていることです。 そしてその背景には、いつも寄り添ってくれる大人の存在があります。 練習したくない日があっても、「じゃあ一緒に5分だけやろう」と声をかけてくれる人がいることで、子どもは「やってみよう」という気持ちを取り戻せるのです。 ただ楽しいだけでは物足りず、ただ厳しいだけでは苦しくなってしまう。 遊び心のある活動と、努力が実を結んだときの喜び。 その両方を味わえるバランスがあるからこそ、子ども
東 由香梨
11月2日
