

方法より先に、観察を
子育てにおいても、生徒指導においても、 まず最初に見るべきなのは「方法」ではなく、目の前にいるその子自身だ。 私は、育児書や指導書は「子どもをよく観察したあと」に読むものだと思っている。 多くの育児書や指導書には、「こうすれば、こうなる」という道筋が丁寧に書かれている。 けれどそれは、あくまで“一般論”であり、読み手が安心するための地図のようなものでもある。 それを先に読み、その通りに進まなかった時、 「うちの子がおかしいのかもしれない」 「これをしなかったから、この子はこうなったのかもしれない」 そんなふうに、自分や子どもを責めてしまう親や講師を、私はたくさん見てきた。 本当に大切なのは、 「その子にとって、今それは必要なことなのか?」 を、丁寧に見極めることだ。 子どもによって、成長のタイミングも、学び方もまったく違う。 音楽は、本来その“違い”や“自由さ”を認めてくれる世界のはずである。 それなのに現場では、 「何回教えても音が読めない」 「練習してこない」 「もう〇年やっているのに、これを理解していない」 と悩む親や講師の声が後を絶たない
東 由香梨
1月3日
