

「違い」を力に変える
「違い」を力に変える 〜画一的な教育から抜け出すために〜 今回のテーマは「違いを力に変える」です。 日本の教育は、長い間「同じようにできること」が良しとされてきました。 同じタイミングで同じ課題をこなし、同じ答えを導き出すこと。 それが「できる子」の証とされる風潮は、今もなお根強く残っているように感じます。 しかし、その結果どうなっているでしょうか。 「みんなと同じでなければ不安」「少し違うと浮いてしまう」そんな空気の中で、子どもたちは自分の“違い”を隠すようになっているのではないかと思います。 けれど、音楽の世界では違いこそが“個性”であり、“表現の原点”です。 少し独特なテンポの取り方も、柔らかい音色も、他の誰にも真似できない感性の証です。 それを「みんなと違うから直そう」と言ってしまったら、その子の一番の魅力を消してしまうことになります。 講師として感じるのは、 「違いを認める教育」こそが、子どもの可能性を最大限に引き出す鍵だということです。 そのために私たち教育者がすべきことは、「型にはめないこと」。 決められた枠からはみ出す勇気を持つこ
東 由香梨
11月8日


子どもには「夢の世界」がある
子どもをレッスンするうえで、大人が知っておかなければならないこと。 それは 子どもには「夢の世界」がある ということです。 「四分音符」「3度」などの楽典、 季節について学ぶことももちろん大切です。 でも子どもは、 頭で理解する前に、体で感じて吸収する存在。 無意識に一緒に声を出して歌ったり、 音楽が流れると体が勝手に動いたり。 子どもは、自分の内側に湧き上がるものに反応せずにはいられません。 そしてその “体験” があるからこそ、 やがて理論や技術にも自然と向かっていきます。 例えば、ヴァイオリンのボウイングを教えるとき。 「弓を動かすときは、力を入れないように」 と説明するよりも、 「手のひらに、卵が入っているよ。 落とさないように、壊さないように、そ〜っと持ってみて。」 と伝えるだけで、 子どもの吸収力は驚くほど変わります。 子どもは ファンタジーの世界の住人 です。 その世界に存在しながら、字や数字、音楽や絵を学んでいきます。 だから講師には、 子どもの想像力に寄り添って教えていくことが求められる。 レッスンの中でプリンセスごっこをす
東 由香梨
11月6日
